2017.06.14 フード

太陽の恵みがギュッと詰まった、濃厚ジューシーな豊見城産マンゴーの魅力に迫る!

沖縄を代表するトロピカルフルーツ・マンゴーは、自宅用に、贈り物に大人気! とっても甘くてみずみずしく、大人にも子どもにも愛されるフルーツです。

今回は、そんなマンゴーのおいしさの秘密を明らかにすべく、豊見城にあるマンゴー農園と選果場を取材してきました。

おいしさの秘密は太陽と温度管理! マンゴー栽培のこだわり

たくさん実っているマンゴー
今回取材したマンゴー農園は、豊見城市内でも大規模な農園のひとつ。35年ほど前からマンゴーの栽培を始めており、昨年の収穫量は約6トン! たくさんのおいしいマンゴーを育てています。
大城さん
この方は、こちらの農園でマンゴーを育てている大城さん。初めてマンゴー栽培に携わったのは小学生のとき。お父さんに教えてもらいながら、収穫のお手伝いをしたそうです。そして4年ほど前から、本格的にマンゴー栽培に携わるようになりました。

そんな大城さんが、マンゴー栽培でこだわっているのは“太陽”。
太陽は、マンゴーをきれいな赤色に染めるための大切な要素! 陽の光をたっぷりと受けたマンゴーは、鮮やかな色合いになります。そのため、マンゴー栽培では一つひとつの実にしっかりと太陽が当たるような環境を整えることが大切です。
マンゴーの木
大城さんは、木をなるべく平らにして、どの実にも太陽が当たるよう心がけているそう。
本来、木は成長とともに上に向かって伸びていくもの。しかしそれでは、上部に生い茂る葉が邪魔になり、下部の実まで十分に陽の光が降り注ぎません。そのため、大城さんは木を横に成長させ、マンゴーが陰に隠れないようにしているのです。そうすることで、すべてのマンゴーにまんべんなく陽の光が当たり、鮮やかな赤に彩っていきます。
カサをつけられたマンゴー
しかし太陽に当てすぎてしまうと、実が日焼けして出荷できなくなってしまうことも。そのため、実全体が赤くなってきたら、“ぼうし”と呼ばれるカサをつけて日焼け対策を行います。大城さんは、数百個にもなるマンゴーに手作業でぼうしを取り付けるそう。こうした農家の方の努力が、おいしいマンゴーを生み出しているのですね。
インタビューにこたえる大城さん
「マンゴー栽培では、温度調整もとても大事です」と大城さん。

マンゴーは温かい環境でしか育てることができません。というのも、気温が低いとマンゴーの花がうまく咲かなかったり、受粉を担っているハチが活発に動いてくれなかったりするため気温が下がる冬場は、マンゴー栽培に適していないのです。

そこで、大城さんは冬場でも夏のような暖かい環境を作るため、ボイラーを使うなどして気温をコントロール。マンゴーにつぼみがつく11月頃からしっかりと気温調整を行うことで、つぼみが開花しやすい環境を整えることができ、受粉もスムーズに行われます!
元気に育つマンゴー
また、冬場から環境作りを徹底していれば、収穫時期も早まります。大城さんの農園では、6月上旬から7月中旬頃が収穫のピーク。もし気温調整を何もしなければ、その約1カ月後が収穫時期になってしまいます。早めに収穫することで、来年の栽培に向けての準備に、早く、ていねいに取り掛かれるので、おいしいマンゴーを作ることができるのです♪

快適な環境のなか、太陽の恵みと大城さんの愛をたっぷり受けて育ったマンゴーは、収穫された後、JAおきなわ豊見城支店 マンゴー・トマト選果場へ運ばれます。

農家さんと強い絆で繋がる選果場の取り組み

JAおきなわ豊見城支店 マンゴー・トマト選果場
JAおきなわ豊見城支店 マンゴー・トマト選果場は、マンゴーの品質や重さを確認し、出荷できるかどうかを正確に仕分けるところ。特殊な機器を使って一つひとつをていねいに選果しています。

現在、こちらの選果場と契約している農家は約130人。農家との絆は強く、お互いに信頼し合える関係性を築いています。また、“豊見城産”というブランドの信頼を確立させるため、青果を一定の値段で提供すること徹底。これにより、安定供給を維持することができています。
選果の様子
写真提供:JAおきなわ豊見城支店 マンゴー・トマト選果場
真壁さん
この方は、JAおきなわの真壁さん。農家に野菜や果物の栽培に関するアドバイスを行っています。例えばマンゴーに関しては、1つの花枝に1つの実をつけることを推奨しているとのこと。
マンゴーの枝
マンゴーは、1つの花枝に数個の実をつけます。これをそのままにしてしまうと、実を大きくすることができなかったり、栄養が偏ったりしてしまいます。また、実の数が多すぎると木が疲れやすくなってしまい、収穫後の樹体回復がうまく行えなくなるそうです。そのため1つだけを選んで栽培するのがベストなのです!

1つの実に絞る理由には、管理作業を楽にするということも。小さなマンゴーをたくさん栽培するのではなく、大きくて立派なマンゴーを確実に栽培することで、管理作業を和らげるのはもちろん、より質のよいマンゴーを作ることができます。

大城さんの農園でも1つの花枝で1つの実を育てています。ただ花枝が太く丈夫な場合は、2つの実をつけることもあるそうです。
真壁さんに選果されるマンゴー
マンゴーの選果は、入荷した日の翌日に行われます。なぜなら、入荷当日は実の温度が高く、それに伴い糖度もグンッと上昇し、正確な数値を測ることができないため。実の温度を落ち着かせ、正確な糖度を測るためには、入荷日に選果を行わないことが望ましいのです。この他、1日寝かせることで成熟が進み、糖度がより高くなる可能性がある点も、入荷翌日に選果を行う理由のひとつです。

こうして選果されたマンゴーは、その日のうちに出荷され、イオン琉球の売り場に並びます。大城さんと真壁さんの想いが詰まった豊見城産マンゴーを、ぜひご堪能ください♪

大城さん・真壁さん直伝! マンゴーの選び方・食べ方・保管方法

カットされたマンゴー
おいしいマンゴーの特徴は、横にふっくら広がっていて、かつ赤色が濃いというもの。マンゴーの鮮度を見極めたい場合は、「プルーム」と呼ばれる皮の表面についた白い粉のようなものに注目してください。プルームが多ければ多いほど、新鮮である証ですよ♪

マンゴーのおいしい食べ方は、“冷やしてそのまま食べる”何も手を加えず、マンゴーそのものの甘みを存分に感じられる食べ方がベストです。そしてマンゴーで1番おいしい箇所は種まわり! 種まわりの実は捨てないよう注意してくださいね。

マンゴーの保管方法は、実の新鮮度により異なります。プルームがついている場合は、人が快適に過ごせる温度で保管するのがベスト。2~3日経つと、プルームが抜けマンゴーの表面がツヤツヤしてきます。こうなれば、食べごろのサイン♪ すでにプルームが抜けているマンゴーの場合は、冷蔵庫で冷やして保管するのがおすすめです。

夏ならではの贅沢なトロピカルフルーツ・マンゴー! イオン琉球にずらりと並んだ、太陽の恵みをたっぷりと受けて育った豊潤なフルーツを、ぜひ味わってみてくださいね♪

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