2020.12.04 フード

“甘さ”とろける上質なお肉! もとぶ牛の魅力を「もとぶ牧場」で伺ってきました

豚肉を食べる文化が強いと言われている沖縄でも、ブランド牛はいくつかあります。沖縄県本部町で育てられている「もとぶ牛」もそのひとつ。エサや肥育環境にこだわったもとぶ牛は肉質がとてもよく、牛肉本来の甘みを感じられる点が特徴です。

今回は、もとぶ牛を展開する「もとぶ牧場」さんに特別に肥育場を見させてもらうことができました!
取締役 営業企画部室長の坂口さんにもとぶ牛の魅力や美味しい食べ方についても伺ったので、ぜひご覧ください。

2,000頭もの牛を肥育! 環境にこだわったもとぶ牧場

もとぶ牧場は、沖縄県本部町に拠点を持つ畜産農家。黒毛和牛のブランドのひとつである「もとぶ牛」を立ち上げ、農場では約2,000頭もの牛を肥育しています。
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まず案内してもらったのは、現在子牛を育てている牛舎。
一般的に牛は子どもを産ませて増やす繁殖農家と、牛を育てる肥育農家で役割が分かれており、もとぶ牧場では生後約9ヶ月の子牛を購入して肥育しています。

もとぶ牧場の古堅さんに、いろいろお話を聞くことができました。
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――1つのブースで何頭の牛を肥育していますか?

「牛房っていうのですが、1つの牛房で5頭飼いをしています。一度入った5頭は、出荷するまでずっとこの小屋で育てられます。牛は群れで生活する生き物で、2週間ほどすると5頭の中で群れの順位がつくので、一度牛房に入れたら基本的には動かしません」

――耳についている黄色いタグは?

「トレーサビリティといって、牛の個体識別番号です。出荷後でも、この番号からどの牧場の和牛か照合できます。子牛のときにつけられて、血統や誕生日、うちの牧場に来たときの体重などを照合できます」
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――育てる環境で気にかけていることはありますか?

「牛はストレスを与えないほうがいい牛になるので、なるべくストレスを与えないように気をつけています。例えば、床や飼槽は常にきれいにするようにしています」

※飼槽:牛が食べるエサを入れるための場所

――健康管理はどのようにしていますか?

「牛舎の掃除をするときに、牛房を見ながら一頭一頭目配りして、様子を観察しています。食べたものを戻して口の中でモゴモゴやるのを反芻というのですが、反芻しない牛がいないか、呼吸が荒くないか、エサが残っていないかなどを牛舎の担当者がチェックしています」

牛の出荷時期については、もとぶ牧場では生まれてからだいたい30ヶ月を目安にしているそうです。
出荷前の牛は、個体差もありますが、おおよそ体重800kgにまで成長するとのこと。
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エサはフォークリフトを使い、分量を計算しながら飼槽に入れていきます。もとぶ牧場ではエサに大きなこだわりがあり、成長段階に合わせて飼料や草の種類や量を変えているとのこと。
特に大きな特徴はビール粕を使って発酵させた発酵飼料で、これにより牛の胃腸がとてもよくなるそうです。実際、牛舎は臭いものというイメージがありましたが、もとぶ牧場の牛舎は臭いがほとんどありませんでした。
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繁殖農家と肥育農家は基本的に役割が分かれていますが、もとぶ牧場では繁殖も行っています。肥育の約2,000頭に対し、繁殖で育てているのは300頭ほどです。
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エサの内容や量が違ったり、妊娠したメス牛は分娩の1ヶ月前には1頭だけの牛房に移したりなど、肥育とは違った育て方や工夫がありました。
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もとぶ牧場でこだわっているエサは、こちらの設備で作っています。エサ作りなどを担当されている知念さんに作り方などを教えてもらいました。
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発酵飼料の元になる生餌は、独自のブレンドでオーダーしてエサ作りの会社に作ってもらったもの。牛の成長段階に合わせて、前期のエサ、後期のエサと分けて作っているそうです。
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この機械で生餌とビール粕を配合し、混ぜ合わせます。
使用しているのは、オリオンビールの製造工程で余ったビール粕。もとぶ牧場ではこれを再利用し、発酵飼料の材料にしています。

さらに、糖が抜かれたあとの糖蜜と発酵に必要な菌を水と一緒に混ぜて撹拌。
発酵が終わったらガスを抜き、牛の飼料として使われます。
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こうして作られた発酵飼料は、実は人間が食べても大丈夫。
人間が食べられるほど安心安全な飼料で、もとぶ牛は育てられているのです。

実際にはいつも発酵飼料を与えているのではなく、まだ若いうちは前期の生餌のみ、出荷前の数ヶ月は後期の生餌のみ、その間の期間で発酵飼料を与える……というように変えているそうです。

「焼肉もとぶ牧場」でもとぶ牛の魅力を伺いました!

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エサや肥育環境にこだわって育てられたもとぶ牛。
もとぶ牧場では自社で「焼肉もとぶ牧場」を展開し、自慢のもとぶ牛を焼き肉やステーキ、ハンバーグなどの加工肉として提供しています。
また、イオン琉球のイオン・マックスバリュの一部店舗でもカルビやリブロースなどの部位を販売。ご家庭でも手軽に美味しいもとぶ牛を食べられるようになっています。

そんなもとぶ牛はどのような味わいなのか、美味しく食べるにはどうすればいいのかなどを、「焼肉もとぶ牧場」で実際にお肉を焼きながら坂口さんに伺いました。
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――もとぶ牛はズバリ、どのような肉質ですか?

「もとぶ牛の美味しさの秘訣は、エサにあります。地元のオリオンビールのビール工場からビール粕を仕入れて、それを発酵飼料にして給餌します。乳酸菌を入れて発酵させますので、人間と同じように、胃腸の調子がよくなります。そうするとより多くのエサを食べてくれるので、大きく育ちます。発酵飼料のおかげで、もとぶ牛は肉の甘みを感じられる肉質になりますね」

――発酵飼料がもとぶ牛を美味しくしているんですね。
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「牛は干し草を与えて育てるので、土臭くなることもあるのですが、発酵飼料のおかげでもとぶ牛はそういうことがありません。脂がとてもいいので、例えばサーロインにはガッとサシが入っていますが、クドくなく、胃もたれしにくいというのがもとぶ牛の特徴になります」

――ほかに、もとぶ牛ならではの特徴はありますか?

「もとぶ牧場では、一貫生産を特徴としています。ブランド牛は一般的に、複数の農家さんが集まってブランドを作っていて、農家さんごとにこだわりがあるのですが、そうなると味にばらつきが出てきます。もとぶ牛の場合はもとぶ牧場だけなので、味にムラがなく、供給量もあるという強みがあります」

――もとぶ牛をはじめて食べる方に、まず食べて欲しいおすすめの部位はありますか?
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「サーロインがおすすめです。サーロインは脂っこいイメージがあると思うんですけど、肉の旨味は脂で決まりますので、まずはサシが入っているサーロインを適度に焼いて食べていただくと、もとぶ牛の良さを味わっていただけるかなと思います」

――美味しく食べる焼き方やコツなどありますか?
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「焼き肉は自分の好みで焼けるというのが一番の特徴だと思いますが、個人的に推奨するのは“片面よく焼き”ですね。ひっくり返したくても我慢して我慢して、周りの色が変ってきたらようやくひっくり返して、サッとすぐに上げるという形が一番美味しいなと。もちろん、好みで食べていただけるのが一番です」

――ご家庭でもとぶ牛を食べるとき、おすすめの食べ方はありますか?

「基本的には油は引かずに焼いていただければと思います。あとは、常温までとは言いませんが、冷凍から常温に近いところまで解凍してもらってから焼くのがおすすめです。冷えた状態だと焼き方にムラが出ちゃうので。先に塩コショウを両面に振って焼いてもらうと、美味しく食べていただけると思います」

――塩コショウを振るということは、タレはつけないほうがいいですか?
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「そうですね、最初は塩コショウだけで食べていただくともとぶ牛の美味しさを味わっていただけると思います。ワサビがあると、お肉の旨味がより感じられるのでおすすめです」

――SANCHU!の読者に向けて、メッセージをお願いします。

「もとぶ牛はイオン琉球さんに置いてくださっているので、手軽に手にとっていただけますし、レストランで食べていただくこともできます。家で贅沢したいときや、お祝いのシーンなどで、ぜひもとぶ牛を食べていただけたら幸いです」

こだわりの美味しいもとぶ牛をぜひご賞味ください!

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こだわりのエサと肥育環境で育てられたもとぶ牛は、肉の甘さや旨味をしっかりと感じられる極上の牛肉。お祝いなどの特別なシーンはもちろん、家でちょっと贅沢したいときにもぴったりです。

イオン琉球では、イオン・マックスバリュの一部店舗にてもとぶ牛を取り扱っています。ぜひ一度ご賞味ください!
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また、「イオン琉球 2020お歳暮・冬ギフト」でももとぶ牛の商品を販売しています。
お世話になった方や大切な方への贈り物に、ぜひご検討ください!

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